ボクシングジム DAY-15 古希から還暦へ指導

「山中慎介も後ろ荷重だったよ」

 

と、彼は言った。

 

救われました。

会長の御父上は、大学時代の山中慎介を指導していた

ボクシングジムの会長の、御父上に初めてお会いいたしました。

特別コーチという立場らしい。

 

大学時代の山中慎介選手を指導していたとの事。

 

山中慎介

第65代日本バンタム級王者。元WBC世界バンタム級王者(防衛12回)

 

「10月に正式入会いたしました○○です」「よろしくお願いいたします」と私、ご挨拶いたしました。

 

そこから速攻「ちょっと後ろ荷重」だね。とのご意見頂戴いたしました。ごもっとも。

 

会長・他のトレーナーALLに言われております。

 

耳にタコ。

シャドースペースで20分位ご指導を受けた

「なぜ後ろ荷重ではなく、前荷重にするのか」「強いストレートを打つためには、やはり下半身強化が必要」「坐骨神経痛改善には筋肉をつけろ」etc。

 

会長の指導もわかりやすいが、会長の御父上の指導全て腹に落ちる。

 

特に、坐骨神経痛の話しは、御父上自身、坐骨神経痛が酷く歩行困難になった経験者。

私と同類、お仲間である。いや、坐骨神経痛及びボクシングの大先輩である。

 

御父上、会長同様にガタイが良い。

私よりも背が高く、気肉質である。古希 = 70才を迎えようとしているのに、フットワークも軽やか。

アリシャッフルを見せてくれた。「両足のつま先だけで動く」「かかと浮かしたままの方が動きやすい」「打つ時は前足をべたっと付ける」全て見本を見せて頂いた。

全ての動作が身体にしみこんでいる感が伝わる。なんとも恐るべし 古希。

ジムでも、俗世でも、年上にご指導を受ける機会などほぼ無い私。

還暦を迎える私の年上と言えば、言葉は悪いが大抵 “へたっている” 者が多い。

なかなかリスペクトできるパイセンに出会うことが無い、それが現実。

 

しかし、会長の御父上の話しを聞いていると、お姿を拝見していると、エネルギッシュ。

そのエネルギーを浴びていると、私もなんだか若い頃に戻ったみたいな感覚になった。

とても嬉しい。

 

そして、全ての指導が素直に受け入れられる。適わない という現実を味わったからね。

 

御父上はおっしゃった「自宅で簡単、下半身強化運動の仕方を教える」「後のストレッチの時に」と。

 

リングに上がってミット打ち・フットワークからパーリングまで

開けても暮れても ワンツー ばかりの練習の日々。

しかし、御父上、サークリング・パーリングまでご指導してくれた。

パーリング = パンチを弾く。いわゆる防御である。

 

リングの上でも、ほぼワンツーしか打っていない私に、防御までご指導頂いた。

それも、「な、だろ」と、きちんと腹に落ちる指導。

なんとも嬉しい ♪ ジムに入会して一番楽しくためになった。

 

若い頃の部活みたいだ。ほんと楽しい ♪

 

楽しい2R も終わろうとしていた頃「私を追っかけてみて」と、御父上は言ってバックステップでグングン下がっていった。

数回行ったが、とてもじゃないが追いつかない、捉えることが出来ない。

 

そして、言った「後ろ荷重にしていたら、速くバックステップできない」と。

 

最後、ジャブを要求された。ミットに当たらない。

どうやら後ろに下がっているらしい。

下がっているのは分かったが、ちっとも当たらない。やはり前荷重なのか と 身体が理解した。

古希の先生と還暦前の生徒の 現実

ミット打ちが終了して、シャドースペースに移動し本日の復習をした。

サンドバックでも本日の復習をした。

還暦前の私、すぐ忘れるので反復練習は必須である。

 

一通り反復練習し、納得できたので筋トレルームでナイスバディになるために、あまり好きではない重い物を持つトレーニングをした。

そして、プルプルマシーンで一息ついていると、御父上がロッカールームから着替えて出てきた。

 

「お疲れ様」と。帰ろうとしていた。

 

あれ? 「自宅で簡単、下半身強化運動の仕方を教える」とのお約束をしていたはず。おっしゃつた はず。

 

返してなるものか、と心の中で呟き「自宅で簡単、下半身強化運動の仕方教えて下さい」と とおせんぼ。

 

「あ そうだ すまん」との事。御父上、慌ててリングサイドに荷物を置き、指導開始。

 

ヨガマットの上で、かくかくしかじか 動きをご教授頂いた。

内容は秘密。

 

「お引止めいたしすみません」「またご指導お願いいたします」とご挨拶をいたし終了。

 

古希のコーチに還暦の生徒。

はたから見れば珍しい光景だが、私にとっては学生時代にタイムスリップした時間。

 

名残惜しい。もう少しご指導いただきたい。本心からそう思った。

 

が、さっき言っていた事を忘れる古希のコーチ。

 

遠慮なく とおせんぼ し、帰るなと言う図々しい還暦前の生徒。

 

やはりお互い、歳をとってしまった事だけは事実らしい。

本日の体重: 79.3kg 

アマチュアミドル級のリミット75kgまで

オーバー4.3kg